エコ施策
近年、省エネの取り組みが進んだことで、日本全体の年間CO2総排出量は減ってきているが、オフィスや店舗などのCO2総排出量は増加している(2016年度は2005年度比で0.8%増加*1)。なかでも、照明が占めるエネルギー消費の割合は大きく、共用部分等を除いたオフィス専有スペースでは、照明がエネルギー消費の約20〜40%にものぼる。*2 毎日使う照明を見直すことは、省エネ、CO2削減に大きなプラスの効果がある。
また、省エネはコスト削減という経営的なメリットも大きく出る。LED照明や人感センサーを用いることで、年間数十万円の電気代削減になった例も多くある(一般社団法人 日本照明工業会の紹介事例)。
具体的な照明を通じた省エネ施策は主に3つである。
まず検討すべきなのがLEDの導入である。LEDは従来照明と比べて
などと、長所が盛りだくさん。
LED照明の特徴は、一般照明と比べて圧倒的に長寿命・省電力なことにある。40形蛍光灯の場合、LED照明化により、およそ64%のCO2排出量の削減が可能になる。40形蛍光灯2本をLEDに変えるだけで、CO2削減量はスギの木約73本分が吸収する量(1,028kg)に相当する。(LEDが切れるまでの4年半で試算。大塚紹介調べ)そんな長所が多いLEDについてもっと知りたい方はこちら。
(出典:大塚商会 LED照明で環境保護(CO2削減)
こまめな消灯も省エネに有効で、何より誰でも気軽にできるので取り組みやすい。それでも漏れは出てくるもの。照明と一緒に人感センサーを設置すれば、自動でこまめな消灯ができるようになる。人だけでなく、照明の明るさも検知し、自動で照度を調整するセンサーも好評だ(例:東芝ライテックのスマートアイセンサー)。
簡単な照度センサーやセンサー付き照明であれば、2,000 – 3,000円台のものも販売されており、オフィスの気になるところに付けるだけでも、手間なく省エネが始められる。
(出典:東芝 スマートアイセンサー)
実は、オフィスでは必要以上の照度を確保されていることも多く、それだけに無駄な電力を消費している。座席や照明の配置を変更したり、自然光を取り入れたりすることでも、コストを抑えた省エネが実現できる。
座席レイアウトの変更が頻繁にあるオフィスでは、照明の配線変更なしで照明レイアウトを変えるサービスもある(ご参考)。
また、自然光だと熱や紫外線もオフィスに届いてしまう課題を解決した、太陽光照明も注目されている(太陽光照明を取り扱うスカイライトチューブ関東のインタビュー記事)。