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OA機器の節電を通じた省エネ

1.OA機器の節電を通じた省エネとは

夏季の電力使用ピーク日、平均的なオフィスビルにおいては、昼間 (10時~17時)に高い電力消費が続き、夜間の消費電力は昼間に比べ30%程度になる。
経済産業省は2014年度「冬季の節電メニュー」において、オフィスビルで効果的に節電を行うには、電力消費の約8割を占めている、空調(28%)、照明(33%)、OA機器(パソコン、コピー機等…21%)の3つの対策が重要と指摘している。電力消費の内訳は次のとおり。

出典:エネルギー資源庁

出典:エネルギー資源庁

この内訳を見ても分かるように、電力消費の2割以上も占めているOA機器は、PC、プリンター、複合機…と、それぞれの分野で対策が必要だ。オフィスで普段よく使っているIT機器、オフィス家電の消費電力の一覧を見てみよう。

出典:大塚商会ホームペ―ジ

中でもコピー機やFAXなどが一体型となった複合機の消費電力が特に高いことが分かってくる。これらをこまめに省エネ対策をすることで、コスト削減という経営的なメリットも大きくなる。

2. 施策

具体的なOA機器の節電を通じた省エネ施策は、主に3つ紹介する。

  • 1. 省エネルギー型の機器を選択
  • 2. 複合機の省エネ対策
  • 3. パソコンの省エネ対策

1. 省エネルギー型の機器を選択

近年の目覚ましい技術開発により、OA機器の低消費電力化も急発展。通常オフィスのOA機器は、リース契約により定期的に入れ替えを行うケースが多いので、リース更新時には、より消費電力の低い機器を選んで導入しよう。この時に指標となるのが「国際エネルギースターロゴ」。このロゴが使用されているものは、オフィス機器の国際的な省エネルギー制度において、製品の稼働、スリープ、オフ時の消費電力の省エネ性能の基準を満たしている。機器選定の目安にしてみよう。

2. 複合機の省エネ対策

(1) 機器の集約化
OA機器が多ければ多いほど消費電力が増えるのは自明のこと。コピー機、プリンター、ファックスなど単機能の機器を複数使用するより、複合機を設置した方が機器の集約化が図られ、消費エネルギーも少なくなるリース更新時や新規購入時には、複合機の導入を検討したい。オフィスのレイアウトを見直してみることも大切だ。例えば複合機の設置場所。多くの人が使いやすい場所に、必要な数が設置されているだろうか。ほとんど使われていない複合機がないよう、適切に配置して、その上で集約すると良い。

(2) 主電源をオフ、コンセントを抜き待機電力をカット
使っていない時には必ず本体の主電源をオフにしよう。また業務終了時など、しばらく使わない時にはコンセントからプラグを抜いておくことで待機電力を抑制することができる。1日あたりの一般的なコピー機の待機電力は約3.3kWh。年間にすればかなりの電力を節約できる。

(3) 省エネモードを設定
最近の複合機には、一定時間不使用状態が続くと自動的に省エネモードに移行する機能がある。省エネモードとは、待機状態のまま一定時間が経過すると、自動的に電力消費を抑えた状態に移行する機能のこと。より高い省エネ効果を得るには、節電レベルの高いモードへの移行時間を短く設定する。効果は機種によっても違うが、オートオフの時間設定を1分とした省エネモードを使用すると、省エネモード未使用時に比べて1/4以下に消費電力を抑えることができる大塚商会)。

(4) ミスプリント、無駄プリントを減らす
最近の複合機には、個人認証機能を搭載したものもある。セキュリティ対策に加えて個人の利用状況を「見える化」することで、社員のムダ印刷やとりあえず印刷を減らすことができる。Smart Sesameによる次の記事では、社員100人の企業A社でムダ印刷の試算を行ったところ、年間900万円にもなることが書かれている。塵も積もれば山となる。ミスプリントも無視できない。

3. パソコンの省エネ対策

パソコンの消費電力は、複合機に比べると小さいが、社員数と同等の台数のパソコンが使われていることを考えると、決して無視できない。パソコンは、不使用時にも少しずつ電力を消費しているため、全社員で対策に取り組むことが大事だ。

(1) 省エネモード設定をカスタマイズ
ディスプレイの電源を自動的に切るまでの時間やスリープ状態に移行するまでの時間を分単位で設定できるため、業務に支障の無い範囲でできるだけ短い時間に設定を見直してみよう。

(2) ディスプレイの明るさを調整
ディスプレイの明暗レベルは、当初100%設定で出荷されていることがある。明る過ぎは、電力の浪費だけでなく目の疲労にもつながるので、適度なレベルに調整する。

(3) 長時間の不使用・離席時の待機電力カット
昼食時や短時間の離席時にはスリープ、長時間の外出や帰宅時には電源をOFFに。終業時等にコンセントからプラグを引き抜くことを徹底しよう。コンセントの抜き差しがしにくい場合には、待機電力をカットする電源タップを採用するのも有効だ。なお、一般財団法人省エネルギーセンターの調査によると、パソコン電力の全体の消費量のうち約6%が待機電力とのこと*。どのくらいの金額になるか、一度試算してみるのも良い。

*出所:Smart SESAME 「OA機器の消費電力を抑える10の方法!印刷コストもこうして削減」

3. 導入のためのアクション

  • ● 全国省エネ推進ネットワークが、様々な分野の専門家を派遣し、中小企業を対象に省エネ取組のPDCA(エネルギー使用状況の把握、省エネ実施計画の策定・実施、効果検証、計画の見直し)を支援。詳しくはこちら
  • ● オフィスが東京にある場合には、東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)が「省エネルギー相談窓口」を開設している。詳しくはこちら。各省エネ対策についても情報が掲載されている。
  • ● パナソニックの省エネ総合サイト「エコサス」では、ビル・建物の省エネに関する情報や事例集が掲載されているので、取り組みを開始する際の参考に。
  • ● 省エネ導入時には様々な補助金を受けられる。補助金一覧はこちら