ハイブリットカーをはじめとするエコカーが一般的になってきて、街でもよく見かけるようになりました。地球温暖化の影響が各地で見られるようになった今、環境面を配慮してこれからエコカーへ買い替えようという方や、社用車をエコカーにしようと考える企業も増えているのではないでしょうか。
そこでこの記事では
・エコカーの種類と特長
・エコカー減税について
・企業や自治体での導入事例
・エコカー導入の際に確認すべきポイント
の4点について簡単に解説していきます。2分くらいで読めますし、エコカーの基礎知識と企業での導入事例も紹介していきますので、ぜひご一読を!
従来の自動車と比べて排出される温室効果ガスや大気汚染物質が少ない、あるいはまったく出ないだけでなく、ガソリンや軽油などの石油に代わるエネルギーで走るものもあるため、エコカーはこれからの資源問題にも有効であると考えられています。ハイブリッド(HV)、プラグインハイブリッド(PHV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)と、エコカーには主に4つの種類があります。
特長もそれぞれ違うため、使い方によってはエコでなくなってしまったり、不便を感じてしまうこともあり、用途に合わせて選ぶことが大切です。
例えば、電気自動車を買ったけれど、長距離ドライブが多くエネルギー補給の回数が多くなってしまい不便…など。そのようなミスマッチがないように、ここではそれぞれのエコカーの特長を簡単に紹介していきます。
まずは、エコカーの代名詞ともいえる「ハイブリッドカー」から。ハイブリッドカーとは、エンジンとモーターが組み合わせったシステムが備わっている車のことです。
燃料を大量に消費する発進や加速の部分が、エンジンからモーターに代わることで燃料の消費を抑えることができるというものです。スピードが出てくると、動力の主役がモーターからエンジンに代わっていきます。
ブレーキをかける時はモーターが発電機の代わりになって電気を充電し、その電気を動力として再び利用できます。
発進や停止の際にモーターを使って燃費を向上させるので、街乗りが多いケースで活躍するのがハイブリッドカーです。人気車種も、トヨタ自動者のアクア、日産自動車のノートe-POWERなど小型な車種が売れ筋となっています。
逆に高速道路での移動では、燃費は思ったよりもよくならないようです。
ハイブリッドカーの進化系が「プラグイン・ハイブリッドカー」です。トヨタ自動車のプリウス、三菱自動車のアウトランダー、ホンダのクラリティなどが人気車種です。
ハイブリッドカーよりもさらに大きなバッテリーを搭載しており、さらにバッテリーは外部のコンセントから充電が可能になっています。家庭用電力から充電できるところも、ハイブリッドカーの大きな特長です。
街乗り程度であれば、モーターだけで走れます。ちょっとした移動の利用であれば、ガソリンをほとんど使わなくて済むため、ガソリン利用によるCO2削減にもつながります。
さらに貯蓄されたバッテリーがなくなっても、自動的にハイブリッド運転へ切り替わります。そのため、遠出の際に充電場所や充電時間を気にしなくてもよいのもメリットdす。
しかし、高価なリチウムイオン電池が必要なため、車両価格が高いというデメリットもあります。
近距離での利用がメインであれば、ハイブリッドカーと比較してみるとよいでしょう。
近年改良が進んでいるのが電気自動車です。日本の電気自動車の代名詞ともいえる日産自動車のリーフは、フル充電で約400キロの走行が可能になっています。
価格はまだ高価で、充電時間も長いため、まだそれほど普及はしていません。
しかし、電気自動車はモーターで動くので走行中にCO2などの温室効果ガスや窒素化合物などの排気ガスを排出せず、環境には優しい自動車です。
環境意識の高まり共に、改良が進めば今後の普及が期待されるのではないかと思います。
電気自動車と同様に、ガソリンを使用しないのが「燃料電池車」です。
燃料電池車は水素を燃料として、電気を発生させてモーターを駆動させます。この時に排出されるのは水だけなので、環境面ではかなり優れているといえるでしょう。
車両価格が高いことと、水素の燃料ステーションが圧倒的に少ないため、まだまだ一般的ではありません。
ハイブリッドカー、プラグインハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池車やクリーンディーゼル車は、「エコカー減税」の対象になります。
エコカー減税については、中古車販売のガリバーのこちらの記事がわかりやすく紹介してくれているので、興味がある方はぜひご覧になってみてください。
では企業の導入事例を見てみましょう
株式会社花王は、営業車をエコカーにシフト。2008年に、営業車にハイブリッド車をテスト導入し、2012年度から本格的に採用。2019年3月末時点で、花王グループ全体の営業車の約5割がハイブリッド車に切り替わっています。
またアステラス製薬では、2008年から営業用のリース車両2000台をハイブリットカーへ切り替えると共に、オリックス自動車と共同で環境課題への対応を強化した車両管理体制の構築を目指すと発表。
京セラも2008年の時点で、一般社用車にエコカーを本格導入し、179台の社用車を順次ハイブリットカーに変更すると発表しています。
エコカーを導入するにあたって、最低限確認しておくべきポイントは次の3つです。
・維持費
・エコカー減税率
・航続距離
費用対効果を高めるには、この3点をふまえて比較してみるとニーズや使用状況にマッチしたエコカーが選べるでしょう。
(ライター:はたのゆうた)
<参考資料・記事>
・「電気自動車は環境にやさしいの?」(国立環境研究所)
・「いつまで?何が変わった?最新のエコカー減税」(株式会社IDOM)
・「IT活用やエコカーなどの導入で、CO2削減をめざす」(株式会社花王)
・「アステラス製薬、営業車2000台をハイブリッドに」(Response 株式会社イード)
・「京セラ、一般社有車を全てハイブリッドに…杉1万5000本」(Response 株式会社イード)