コラム

持続可能な社会への認識を広めるコワーキングスペースへ!富士見 森のオフィスのエコな取組紹介

2020.08.14

(画像:富士見 森のオフィスHPより引用)

未来を創る組織のエコシフトをナビゲートする「Operation Green」プロジェクト。昨年より数社に導入していただき、現在もこのプロジェクトを導入したいというお問合せも増えています。

そこで、今回は2019年末からOperation Greenを導入している富士見 森のオフィス(長野県)の取組みをご紹介!Operation Greenを導入することで生まれた、エコな取り組みの数々をぜひご覧ください。

環境にも地域にも持続可能な”Green Community”へ

富士見 森のオフィスは、長野県諏訪郡富士見町にある個室型オフィス 、コワーキングスペース、会議室、食堂を備えた複合施設です。富士見町が設立し、民間企業のRoute Design合同会社が運営しています。

職種や背景も違う多種多様な人が集い、新しい仕事や繋がりを生み出す「コワーキングスペース」として、持続可能な社会に対する新たな意識を広めていきたい!という思いから、Operation Greenを導入。

Operation Greenのチェックシートで現状を確認し、どんな取組みを行うか話合いを重ねた結果、地球環境とローカル環境の持続可能性に対してできることを提示するため、①コワーキングスペースのGreen化、②持続可能な地域プロダクトのPRという2つの軸で、地域のコミュニティと共に進める「GREEN COMMUNITY」活動を始めています。


その具体的な取組みがこちらです。

ペットボトル販売を廃止

オフィス備品はエコ商品や地域商品へ

コワーキングスペースのGreen化では、施設で使用している全ての洗剤や紙、サランラップなどの消費財を、環境負荷を抑えた商品へと段階的に変更していくことを決定。プラスチック商品削減の視点からペットボトルの販売も廃止し、代わりにウォーターサーバーを設置し、瓶のドリンクを販売するようにしました。

八ヶ岳の麓にあり、水道水も美味しい立地を生かし、ウォーターサーバーはボトル交換型ではなく、水道直結型を利用。


利用者からはとても好評で、個人的に「ペットボトルを買わないチャレンジ」に取り組んでいる利用者の方からは「瓶の飲み物があって嬉しかった!」との声もあがっているようです。

また、オフィス用品などはFSC認証やRainforest Allianceなど適切な認証機関から承認された商品や、身体に優しい自然素材を使った商品を選ぶようにし、なかでも流通によるCO2の排出を抑えるために、国内(特に長野県産や山梨県産など、物理的距離の近い場所)で生産された商品や環境を意識した商品を積極的に使用していきます。

フードカートでもマイお皿持参推奨でプラスチック削減へ

コワーキングスペースである富士見 森のオフィスには、週に地元のお店がケータリングを提供していました。ここでも、プラスチック容器を減らすため、「マイお皿を持参してくれた方に50円引き」という特典を開始。

その結果、利用者ほぼ全員がマイお皿を持参するか、オフィス共有のお皿を利用するという変化が!このお皿を洗う時も、節水バルブのついた水道で洗います。プラステック容器は、ひとつ50円するため、お店も利益を減らすことなく、環境に優しい取り組みができています。

また、生ごみ処理機や回転式大型コンポストも導入。コンポストでできた堆肥は地元の花農園に提供し、堆肥とオフィスを飾る花を交換してもらうという話が進んでいるようです。

持続可能な地域商品のPRへ!

オフィススペースでも販売開始

また、ローカル環境の持続可能性という視点から、地域の魅力的な商品の利用・PRにも取り組んでいます。

その1つとして、ペットボトル飲料販売を廃止した代わりに、地元の富士見町のカフェ「カメリアニコティー」のティーバッグを販売。カメリアニコティーのお茶は、環境に配慮しティーバックもナイロン製からソイロンという土に還る素材に変更予定で、ティーバックごとコンポストできるのが魅力です。

持続可能な未来のために、エコチャージ制を導入

このような環境負荷を抑えた備品や、少量しか作らない地域の商品は、決して安くはありません。エコシフトをしようとしても「エコではない商品の方が安い」ということが、その障壁になることも多くあります。

しかし、環境負荷を考えた商品を選択することが、持続可能な未来へとつながります。そこで富士見森のオフィスでは、エコチャージ制を導入。コワーキングスペースの会員登録時や更新時に500円を「エコチャージ」としてプラスし、環境負荷の低い備品・資材や地域商品の導入費用に充てていく仕組みをつくりました。

 

「コワーキングスペースという業態だからこそ、その取り組みを多くの方々に見せ、賛同や協力を得ていくこともできるはず。
今後も改善と運用方法を考えながら、ゴミの削減やエネルギーの削減などにも着手し、この取り組みが他のコワーキングスペースや企業、団体にも広がり、知識やノウハウの交換ができるようなコミュニティー化も進めていきたい」

と語る、富士見森のオフィスを運営するRoute Design合同会社代表の津田 賀央さん。

 

地域を巻き込んだ取組みは1つ1つ着実に進んでおり、今後も富士見森のオフィスを中心にしたエコシフトが八ヶ岳の麓から広がっていきそうです。

 


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