いま、全国各地で「給水スポット」をかんたんに探すことができ、マイボトル運動の環境が整ってきていいることをご存知ですか?この記事では、具体的に、
・マイボトル運動のムーブメント
・給水スポットを紹介するRefill Japanの特徴やメリット
・給水場所を探せるアプリmymizuとの違い
について紹介していきます。最近起きているムーブメントやマイボトル運動・給水スポットに興味がある方は、ぜひ読んでみてください!
以前このサイトの記事『マイボトル運動を広めよう!日本初、無料の給水場所を探せるアプリ登場!』では、mymizu(マイミズ)の取り組みについて紹介しました。今回は、Refill Japanというサービスを取り上げるですが、どちらも「マイボトル運動」を促進する取り組みとなっています。
現在は、このようにマイボトル運動の波が起きていますが、そういったサービスが出る前は、マイボトル運動は非常に取り組みにくい環境にありました。その理由は、マイボトルを持っていても、
・結局、家ではペットボトルから注いでしまっている
・外出先で買い足してしまう
・飲み物が重く、荷物になってしまう
・給水スポットがない / わからない
というデメリットがあったからです。このような状態では、「マイボトル運動をしよう」と思わない可能性が高いですよね。
そこで、新しくできたのがmymizuやRefill Japanの提供する給水スポットマップです。
これがあれば、マイボトル運動を手軽にできるので、コンビニで新しい水を買う必要もありませんし、荷物が重くなることもありません。マイボトルの中身が空でも外出することができます。水を買う代金が節約でき、荷物も軽くなり、エコにもつながる。「一石三鳥」ではないでしょうか。
そういった背景をもとに、マイボトル運動のムーブメントが起こっているのです。
そこで今回は、約30の団体で構成されている「水Do!ネットワーク」が運営するRefill Japanという取り組みを見ていきます。
「水Do!(スイドゥ)」は、人に優しく潤いのある街づくりを促進するためのキャンペーンのことです。このキャンペーンの目的は大きく次の2つです。
1. ペットボトルなどの使用を減らし、環境負荷の低減につなげること
2. 水道水の飲用を促進し、地域の水資源保全につなげること
この活動はもともと、2010年6月に国際環境NGOである「FoE Japan」として活動がスタートしました。さらに発展させるために、活動に賛同した団体が「水Do!ネットワーク」として集まったのです。
そして、「水Do!ネットワーク」の取り組みの一つが、「Refill Japan:給水スポットマップ」です。このマップを見れば、外出先で最寄りの給水スポットを探すことができます。具体的に給水スポットとは、公共施設や商業施設、駅の給水機、協力している店舗といった場所です。
Refill Japanの給水スポットマップの特徴的は、
・水の種類(浄水・水道水・お湯など)
・利用可能時間
を知ることができる点です。用途や時間に合わせて給水スポットを知れるのは、非常にありがたいサービスですよね。
「給水スポットを探すことができる」という点では、前回紹介したmymizuと非常に似ています。ですが、特徴を見ていくと、団体の目的や活動、各サービスが異なることがわかります。
mymizuの特徴は以下の5つが挙げられます。
1. 日本初の給水スポットを探せる「アプリ」の提供
2. 全国各地にある(全国8,000ヶ所以上)
3. SNSでの発信やユーザーのシェアに力を入れている
4. Track機能
5. 給水マップ作成そのものがmymizuの活動
中でも、興味深いのが「Track機能」です。給水を記録すると、ペットボトルの削減本数やCO2の削減量を可視化することができます。アプリ上で実際に確かめてみると非常におもしろいです。
Refill Japan(水Do!ネットワーク)の特徴は、大きく次の4つです。
1. 9地域・400ヶ所(2020年2月時点)
2. 「水の種類」まで記載
3. 各地域でのイベントやミーティングなどの活動が中心
4. 給水マップの作成は活動の「一環」
特にRefill Japanの印象的なポイントは、地域に密着している点です。
例えば、水Do!ネットワーク参加団体の1つ、香川県に拠点を置く特定非営利活動法人アーキペラゴは、地域密着の取り組みをしています。香川県では、うどんのお店が多いため、給水スポットの提携もうどんのお店が非常に多いのです。地域の特徴に合わせた、オリジナルの給水スポットマップ「オアシスマップ」が作成されています。
以上のように「給水スポット」の数という視点で見れば、mymizuの方が多いかもしれません。しかし、数で比較するのは本質的ではありません。
そもそも、両者とも環境問題への意識からスタートしている点は共通します。アプローチの方法や世の中に提供している価値の方向性が異なるわけです。
それぞれの特徴にあった使い方が私たちには必要で、自分に合う使い方や取り組んでみたいと思う活動に参加するのが、非常に重要です。ぜひ自分の目で確かめてみてください!
最後に、マイボトル運動は、日本だけでなく世界各地で起こっているムーブメントです。その理由はやはり、環境負荷の低減と長期的な経済性を考えた時に、ペットボトルよりもマイボトル運動が推進されるからですね。
水Do!では、私たちが取り組むべきアクションとして次の3つを掲げています。
1. 自治体の率先した行動を広げよう
2. 街のオアシスを増やそう
3. ライフスタイルを変えよう
自分の地域の取り組みを知り、マイボトル生活を試してみることが求められています。マイボトル運動ができる環境は、すでに整備されつつあります。
ぜひ、Refill Japanやmymizuの取り組みを参考にしながら、マイボトル運動をしていきましょう!
(ライター:サイトウケイ)
参照サイト:
水Do!ネットワーク:http://sui-do.jp/about
Refill Japan:https://www.refill-japan.org/
mymizu:https://www.mymizu.co/
mymizuアプリ:https://www.mymizu.co/home-ja
アーキペラゴ:http://www.archipelago.or.jp/