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日本のペーパーレス化が進まない理由は?メリットと成功事例を紹介

2019.12.16

 

近年、様々な場面でペーパーレス化が進んでいます。ペーパーレス化とは、資料をはじめとする紙媒体をPDFなどにすることで、紙を使わない試みです。

日本製紙連合会が発表している2016年のデータによると、印刷用紙の総量は80トンを超えています。このまま紙の使用が減らなければ、森林伐採などの自然環境破壊にも影響してきます。そこで、日本におけるペーパーレス化の現場に迫りました。

日本のペーパーレス化が進まないのは?

近年ペーパーレス化が進んでいるわけですが、世界に比べると日本のペーパーレス化は遅れをとっています。どうして日本はペーパーレス化に積極的ではないのか?それは、以下の理由が考えられると言われています。

高額な導入コスト

ペーパーレス化はデジタルで行うため、新しい機材を導入しなければなりません。社員 1人1人にパソコンやタブレットを用意する必要があるため、現在そのような電子デバイスが社員1人1人に支給するとなると、その費用は莫大になります。社員数が多い会社ほどコストがかかるため、積極的になれない会社もあります。。

また、今まで紙の資料で管理していたものも電子化してペーパーレスに移行するとなると、その作業に膨大な労力がかかります。

さらに会社の資料をクラウド管理するとなると、ハッキングや情報漏洩のリスクにも対応する必要があり、こうしたセキュリティ対策のコストは、ランニングコストとしても考慮しなければなりません。

年齢による意識の差

ペーパーレス化への移行は、世代間の認識も大きく影響します。若い世代はペーパーレス化に積極的でも、古い世代は積極的でないケースもあります。パソコン作業を苦手にしている世代は特にそうであり、導入に対する意識の差が生まれています。

また、ペーパーレス化を導入すれば、会議資料や稟議書に関する仕事の進め方が変わります。ITリテラシーも必要となり、新たなオペレーションを学び、慣れるまでにも時間と労力を必要とするため、消極的になってしまうというケースもあります。

システム障害への不安

火災、震災、停電、etc。これらの影響により、サーバーダウンがダウンし、資料が失われる、あるいは電子化した資料にアクセスできないというリスクもあります。専門のシステムエンジニアが社内にいる場合は早期に復旧できるかもしれませんが、そうでない場合は時間がかかります。

またサーバ―ダウン以外にも、なんらかの理由でインターネット回線に障害が起こり、アクセスできない状況になると、上記の障害の他に「資料にアクセスできないから仕事ができない」という状況になることも。

このような状況が業務や売上に影響するリスクを考えると、導入に前向きになれない企業もあります。

ペーパーレス化で得られるメリット

上記のような理由から、ペーパーレス化に踏み切れない企業も多いですが、ペーパーレス化を導入すれば以下に挙げるようなメリットが得られます。

環境に優しく、企業にもプラスに

紙を使う機会が減れば、森林伐採による自然破壊の軽減にも貢献でき、環境問題に良い影響を与えることになります。SDGsへの取り組みなど、企業の社会的責任がますます問われるようになっている今、「環境問題に真剣に考えている会社」として、企業イメージにもプラスの影響をもたらすでしょう。

必要な資料が探しやすくなる

紙の資料を管理する場合は、ファイルして資料室やオフィスの棚で管理します。古い資料は段ボールで倉庫に送るなどで、管理している企業もあるでしょう。こうした大量の資料から必要な資料を探すのは大変です。まずは棚や資料室、ときには保管先の倉庫から資料を取り寄せて、探さなければなりません。

探しやすいようにラベリングして保管するとなると、そのラベリングにも作業時間が発生します。

しかしペーパーレス化を導入すれば、クラウド上で全ての資料を保管できるので、必要な資料は検索ですぐに見つけることができます。出張先や営業先でも、必要なときにすぐ資料を探すことができるため、業務の効率化・スピード化にもつながるでしょう。

また、紙媒体の資料は、紛失してしまうこともありますが、ペーパーレス化が実現できれば、紛失の心配がないというメリットもあります。

コスト削減

紙を使っていると、紙代、印刷代、プリンター費用などがかかります。オフィスのレーザープリンタの場合、A4のモノクロだと1枚2~4円、カラーだと1枚7~15円程度のコストがかかり、その金額が1か月に数十万になるケースも珍しくありません。しかしペーパーレス化を導入すれば、そのコストを大幅に削減できます。削減できたコストは、人件費や開発費用にまわせます。

また、クラウド上で保管するので資料の保管スペースを必要としません。保管のためのファイルや棚、倉庫の契約などが不要となるため、コスト削減にもつながります。

 

ペーパーレス化に成功した事例を見てみよう

 

さまざまな課題もありますが、ペーパーレス化を導入して成功した例も多くあります。その一部を紹介しましょう。

文理開成高等学校

千葉県にある高等学校です。教師が20台のiPadを利用して、紙を使用する会議を廃止しました。その結果、会議内容を忘れるトラブルが減り、紙資料を印刷する時間の削減にも成功しています。

上長に直接依頼できるシステムを作った点もポイント。校長が不在でもスムーズな申請が得られるようになりました。

三菱UFJ銀行

日本を代表する大手銀行でもペーパーレス化の動きは進んでいます。三菱UFJ銀行では、2019年1月に目黒に開店した店舗で、ATMやタブレットをフル活用し、全面的なペーパーレス化に成功しました。

2023年までに100店舗を目指します。更なる発展に注目です。

 

ペーパーレス化の広がりに注目しよう

様々な課題はありますが、日本でもペーパーレス化への取組みは広がっています。次の会議の資料をペーパーレスにするなど、できることから始めてみるのはいかがでしょうか。

<参考記事>

なぜペーパーレス化が必要なのか?成功事例から学ぶメリット」(株式会社Too)


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