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アンバサダー紹介エシカル消費コラム

Operation Greenアンバサダー紹介 Vol.3 人、自然、未来にやさしいエシカル消費を広める 末吉里花さん

2020.10.23

写真提供:一般社団法人エシカル協会

未来を創る組織のエコシフトをナビゲートするOperation Greenでは、2020年度より、このプロジェクトに専門的な立場から関わっていただく「アンバサダー制度」を導入いたしました。この記事では、環境に関する各分野の最前線で活躍されているOperation Greenアンバサダーのみなさまのプロフィールや、活動内容をご紹介させていただきます!

第3回は、地球環境や人、社会、地域に配慮した「エシカル消費」を広めるために、多方面で大活躍の一般社団法人エシカル協会代表理事の末吉里花さんです。

「エシカル消費」普及のための第一人者!

Operation Green アンバサダー 末吉里花さん

【プロフィール】

一般社団法人エシカル協会代表理事、日本ユネスコ国内委員会広報大使。慶應義塾大学総合政策学部卒業。TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各地を旅した経験を持つ。日本全国の自治体や企業、教育機関で、エシカル消費の普及を目指し講演を重ねている。著書に『祈る子どもたち』(太田出版)、『はじめてのエシカル』(山川出版社)。絵本『じゅんびはいいかい?〜名もなきこざるとエシカルな冒険〜』(山川出版社)。消費者庁「倫理的消費」調査研究会委員(2015.5〜2017.3)、東京都消費生活対策審議会委員、日本エシカル推進協議会理事、日本サステナブル・ラベル協会理事、NPO法人FTSN(Fair Trade Students Network)関東顧問、認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンアドバイザー、損保ジャパン日本興亜環境財団評議員、一般社団法人地域循環社会連携協会理事、花王株式会社ESGアドバイザリーボード、新渡戸文化学園NITOBE FUTURE ADVISOR、1%for the Planetアンバサダー、ピープルツリーアンバサダー。

「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターとして出会った

「世界の現実」が人生を変えた

TBS系人気番組「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターとして、活躍されていた末吉さん。世界各国の秘境を訪れるなか、末吉さんの人生は、アフリカの最高峰・キリマンジャロの頂上で地球の温暖化によって消えゆく氷河を目の当たりにしたときに大きく変わったそうです。

「当時『キリマンジャロの氷河は、地球温暖化の影響で2010~20年の間に完全に溶けてしまう』という科学者の発表があり、取材はその現状確認が目的でした。麓のタンザニアには、雪解け水を生活用水にして暮らす村があったのですが、その村の子どもたちが私に『心配だから僕たちの代わりに見てきて』というのです
しかし、取材を行った2004年の時点で、すでに氷河は本来の1~2割になっていました。地球は1つしかなく、同じ地球上で暮らす日本での生活が、こういうところにも悪い影響を何か及ぼしているのかもしれない
そう実感した私は居てもたってもいられなくなり、世界で起きているこの現実を日本に伝え、そして解決に導くような活動をライフワークにしようと山頂で決心しました」

そして翌年の2005年、ファッションが好きだった末吉さんはPeople Treeの創業者、サフィア・ミニーさんと出会ってフェアトレードを知りました。好きなものを通じて世界を変えられたら素晴らしいと思った末吉さんは、「もっとフェアトレードを知っている人を増やしたい」と「フェアトレード・コンシェルジュ講座」を主宰。

その後、講座の第一期生である仲間と一緒に、2015年に一般社団法人エシカル協会を立ち上げ、現在代表を務めています。

モノが溢れる時代に、誰もが笑顔になる「エシカル消費」を

「エシカル」 とは、直訳すると「倫理的な」という意味ですが、近年よく聞かれるようになった「エシカル」にはこれに「地球環境や人、社会、地域に配慮した」という意味合いが加わり、その考え方に基づいた「エシカル消費」が注目されています。

「エシカル消費」の普及のために全国各地で講演や講座を行う末吉さんの活躍もあり、人や社会、地球環境に配慮した倫理的に正しい消費を行う「エシカル消費」は、社会課題や環境課題に貢献する活動としてメディアでも取り上げられるようになり、2021年度からは中学生の家庭科や国語、社会公民など教科横断的に教科書にも掲載されることが決まっています。末吉さんは20201年度から使われる中学一年生の国語の教科書に、エシカル消費をテーマに執筆をしています。(最近では、NHKの「あさイチ」でも特集されました!)。

モノが豊富にある現代は、「値段の安さ」が買い物の基準となることは多く、大量消費を繰り返してきました。しかしその安さの背景に、途上国で低賃金で過酷な環境で働いている、搾取されている人たちがいることを知っている人は多くありません。

「世界で1億5200万人の子どもたちが働いていますが、日本国内で安く手に入る多くのものが途上国で作られ、その現場では子どもたちが働いています
もちろん多くの人にとっては、値段の安さが買い物の基準かもしれませんが、これからは商品の背景にある物語への共感、あるいは体験が買い手にとっても、作り手にとっても、笑顔を生む生産と消費の循環に繋がるのではないでしょうか」

「倫理的に正しい」と聞くと、堅苦しく聞こえてしまうかもしれませんが、やわらかくいえば、「商品をつくるプロセスで誰かが辛い思いをしていないか、搾取されていないか、環境を破壊していないか」と商品の背景に思いをよせ、誰もが笑顔になり、環境も壊さないプロセスでつくられたものを選ぶことが、「エシカル消費」。

この考え方を一人でも多くの人に知ってもらい、一人でも多くの人が行動を変えられるように、末吉さんは今日も精力的に「エシカル消費」の普及活動を行っています。

一人ひとりの声や行動は、社会を変えることができる

写真提供:一般社団法人エシカル協会

広く認知されるようになってきたとはいえ、「エシカル消費」をしたいと思ってもなかなかそのような商品が手に入らなかったり、価格の問題など課題はあります。

しかし、「エシカル消費」という考え方が広がり、一人でも多くの人が声をあげ、行動を変えれば社会を変えることができると末吉さんはいいます。

「GDPのうち、個人の消費である家計最終消費支出は約6割を占めます。これは私たち一人一人の小さな消費行動の積み重ねなんです。講演や講座を行っていても、『私一人が行動しても変わらない…』という人も多いと感じますが、一人一人の行動が変われば社会は変えられます
たとえば、日本で今販売されている卵のほとんどは、ケージ飼いの鶏が産んだ卵ですが、アニマルウェルフェアの観点からより自然に近い飼育方法で育てられた『平飼いの卵』をおいてほしいと『お客様の声』から問い合わせたら、次の月には売り場に反映されたという話もあります。このように、小さな声でも1つ1つ変えていくことができるんです」

消費者がどんなに「エシカル」に商品を選びたいと思っても、店頭にその商品がなければ手にすることができません。だからこそ、末吉さんが運営するエシカル協会は、行政、企業、学校など様々な組織に働きかけながら、時には連携をして、エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなっている持続可能な世界の実現を目指しています。

「課題もありますが、悩んでいたときにアメリカのアウトドアメーカー「パタゴニア」創設者のイヴォン・シュイナードさんに会い、こんな言葉をいただきました。
もしいま、あなたがやっていることをやめたなら、あなたは問題の一部になる。でももしあなたが、このまま活動を続けていくなら、あなたは解決の一部になる。人間というのは、なにを思うか、言うかではなく、なにをするかでその価値が決まる』
と。キリマンジャロの山頂で決意したように、私は解決の一部になりたいのです」

末吉さんからOperation Greenへ!

「エシカル消費」普及のために、多方面で活躍する末吉さんから、最後にOperation Greenへ素敵なメッセージをいただきました。

「グローバルな視野と大胆な行動力で、次世代に残せる未来を創出してきたEarth CompanyのOperation Greenアンバサダーを仰せつかり、とても光栄に思います。
エシカル協会で活動をやってきた中で、多くの人が悩むのが「はじめの一歩は何から始めればいいか?」です。まずできることは、自分の暮らしを見つめ直し、周りにどんな影響を及ぼしているかを考えることです。私たちは、エシカルとは「いきょうを っかりとんがえ」ことである、と伝えています。

個人が家庭でできるエシカルな選択はたくさんありますが、自分が所属する場所、例えば学校や職場、もっと広く言えば村や街などといった単位であれば、どんなことができるのか。その指標となるのがまさにOperation Greenだと思います。
エネルギーや水、廃棄物、働き方など、具体的な取り組みを知り、実行し、確認できるので非常に画期的です。

エシカル協会のミッションは、エシカルな考えに共感するだけでなく、行動をして、変化を起こす人たちを育み、そうした人々と共に、エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなっている持続可能な社会を作ることです。つまり、Operation Greenを実行していく行動主体を増やすことは、社会に変化を起こしていく人たちを増やしていくことに繋がるので、高い親和性を感じています。

今の時代は、ひとつの企業や団体だけでは、サステナブルな社会を創ることは不可能です。同じ志を持つ組織と、上手に連携を図っていくかが重要であると認識しています。企業だけでなく、未来そのものである若者たちとも一緒に、Operation Greenを活用しながら実践の機会を広めていきたいです。Be the change!」

さらに広がるOperation Greenの輪に、ご興味のある方はぜひ担当までお気軽にご連絡ください!

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